体臭の発生には、大きく分けて「皮脂」と「汗」のよる二つの原因に分かれます。
皮脂:皮膚に潤いを与え保護する役割
汗:水分を出して体温を調節する役割
さらに皮膚には、雑菌がいます。
皮膚:皮膚常在菌が、人間が出した皮脂と水分でできている「皮脂膜」に存在
実は、皮脂や汗が分泌されたばかりの段階では、ニオイがしません。しかし、時間がたつと、この皮膚常在菌が皮脂や汗に含まれるアミノ酸・タンパク質などを酸化させ、分解させます。この時に、不快なニオイのするガスを出します。これがニオイの原因です。
ニオイの違い
汗腺には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の二つがあります。
エクリン腺:高温の時、運動した時に「サラサラした汗」を出す。時間がたつと菌が増殖しやすくなり、体臭の原因になる。
アポクリン腺:主に脇やデリケートゾーンに存在する。アポクリン腺が出す汗は、水分の他に、タンパク質・脂肪酸・脂質など、独特のニオイの原因となる物質が含まれている。もともと、この汗のニオイは、異性を惹きよせるためのフェロモンと似た役割もあると考えられている。
つまり、二つの汗腺が存在する箇所によって、種類の異なるニオイを発するのです。
ニオイが発生しやすい場所
1.頭皮
皮脂腺が発達し、髪の毛によりニオイがこもる。
2.脇
アポクリン腺が多い
3.足の裏
エクリン腺が多く、靴下・靴でニオイがこもる
女性特有のニオイの原因
1.生理
生理前になると、女性ホルモンの影響で皮脂分泌が活発になり、皮脂が酸化してニオイを出します。また、生理中のナプキンや経血によって、デリケートゾーンがムレて雑菌が繁殖することがあります。
2.貧血
貧血になると、エネルギー不足になり「乳酸」が作られ、この乳酸がすっぱいニオイの原因となります。
3.更年期
更年期の症状である「ホットフラッシュ」による汗が原因でニオイが発生します。
4.加齢
皮脂成分にニオイが発生しやすい成分が増える。
体臭の対策
1.栄養バランスの取れた食生活を心がける
「動物性たんぱく質」を多く含む食べ物(肉・牛乳・乳製品など)は、アポクリン腺や脂肪腺を刺激し、ニオイの原因となります。また、栄養バランスが偏ると体調を崩し、ニオイをが出しやすくなります。
また、「ワキガ」臭を引き起こしやすくなります。
2.規則正しい生活を心がける
不眠・運動不足もニオイの大敵です。
3.毎日清潔にする
当然ながら、お風呂に入らないのはダメですよね。
4.体重管理をする
肥満の人は、汗をかきやすいので、その分ニオイを出しやすくなります。
5.ワキガの人は思いきって病院に行こう
ワキガの人は、周りの人からも不快に思われ、社会生活にまで支障が出る場合があります。思い切って病院に行き完治させるべきです。
まとめ
最近では、「スメルハラスメント」という言葉があるように、ニオイによって人間関係に亀裂が入りかねません。学校・友達・仕事など、常に私たちは、たくさんの人と時間を共にしています。ニオイがその大切な時間を台無しにしないように、気を付けなければいけませんね。